SEO外部対策とは、SEO対策の1つで、Webサイトの外部からの評価を高めるためにおこなうものです。
簡単に言うと、外部サイトに自社サイトのリンクを貼ってもらうことで、Googleから「評価の高いサイト」と認識してもらえます。要は、「被リンク」を増やすことなので、別名で「被リンク獲得」「被リンク対策」「外部リンク対策」とも呼ばれています。
外部のサイトで紹介してもらうには、より質の高いコンテンツを発信していかなければなりません。そのため、近年では「外部施策よりもコンテンツ内部の質を高めていくほうが大切」と言われることのほうが多くなってきました。
そんな中で、
「SEO外部対策って意味あるの?」
「外部対策をすることで、どんな効果があるの?」
「被リンクを増やすには、具体的にはどのようなことをしたらいいの?」
という疑問もあるでしょう。
そこでこの記事では、
・SEO外部対策と内部対策の違い
・2022年における外部対策の重要性と効果
・被リンクの獲得方法
などを紹介していきます。
数多くあるSEO対策の中で外部対策は軽視されがちですが、効果を理解してきちんと施策の中に取り入れていくことが重要です。
外部対策の重要性や自社サイトにあった施策を理解して、より効率的にSEO対策をおこなっていきましょう!
SEO外部対策とは?
SEO外部対策とは、一言でいうと、Webサイトの外部からの評価を高めること。コンテンツ内部の改善ではなく、外部からの評価を上げる施策のことを言います。
Googleは、外部のサイトでも多く引用されているWebサイト、つまり被リンクが多いWebサイトを「評価が高いコンテンツ」として認識します。
被リンクが多いことで、Googleのクローラー(Webサイト内を巡回しているロボット)からも見つけてもらいやすくなるのです。
- 内部対策・コンテンツSEOとの違い
SEO対策は、大きく分けて3つあります。
・内部対策:Webサイト内を整える
・外部対策:Webサイト外部からの評価を上げる
・コンテンツSEO:コンテンツの質を高める
内部対策・コンテンツSEOは、コンテンツ内部に対しておこなうのに対し、外部対策はWebサイトの外側に対しておこないます。
「コンテンツ内部を整えることは自分たちでできるけど、外部からの評価については自分たちでどうにかできるものなの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
結論からいうと、可能です。外部からの評価を高めるための具体的な施策もあります。
しかし、外部対策をおこなうには、ユーザーニーズを満たした質の高いコンテンツがあることが大前提です。そうでなければ、いくら外部対策をおこなったとしても逆効果になるでしょう。
「SEOの基本は、質の高いコンテンツを作成し、ユーザーニーズに応えること」を念頭におきながら、その上で、競合と差をつけるための外部対策として捉えておくと良いでしょう。
- 「被リンク獲得」と「サイテーション」
では、実際に外部対策とはどのようなものなのか?
大きく分けると、「被リンク獲得」と「サイテーション」の2つがあります。
被リンク獲得:外部のWebサイトに自社のWebサイトのリンクを貼ってもらうこと
サイテーション:ネット上で、企業名や店舗名、サイト名などが言及されること
明確な違いは、被リンク獲得はリンクが貼られることに対し、サイテーションは貼られないことです。
そのため、難易度としては被リンク獲得のほうが高いでしょう。しかし、リンクが貼られることでGoogleのクローラーからも見つけてもらいやすくなるので、SEO効果も高いです。
Googleも被リンクのSEO効果については公表していますが、サイテーションについては検索順位に影響するのか明言していません。
よって、より重要度が高く、効率的なのは被リンク対策と言えるでしょう。
SEO外部対策は2022年においても重要?
冒頭でもお伝えした通り、近年ではSEO対策はコンテンツの質を高めることにフォーカスされるようになっています。
そのため、「外部対策よりも内部を優先すべきなんじゃない?」「外部対策に本気で取り組んでも、意味あるの?」と思う方も多いでしょう。
結論からいうと、外部対策にも意味はありますし、2022年においても大きな効果を期待できます。
なぜなら、「Googleの掲げる10の約束」で「ウェブ上の民主主義は機能する」と明記されているから。
被リンクとは、まさに選挙でいう投票のようなものです。ネット上で高い評価を集めたものが、より多くの被リンクを獲得します。そのため、被リンクはGoogleの検索順位に大きな影響を与えます。
また、競合との差別化をはかるのに効果的というメリットもあります。コンテンツによっては、内部対策が難しかったり、差別化が難しかったりすることもあるでしょう。
また競合が多いキーワードになればなるほど、ライバルが内部対策をしっかりと行っているので、外部対策で差をつけることが重要です。
他にも、内部対策に割けるリソースがなかったり、規則上これ以上コンテンツ改善が難しかったりする場合、外部対策は非常に有効です。
被リンク獲得のポイント
ここまでお伝えしてきた通り、SEO外部対策は2022年においても重要で、なおかつ重視すべきなのは被リンク獲得でした。
ここでは、被リンク獲得においての重要なポイントをまとめました。
ポイント①被リンクは、ナチュラルリンクであること
ポイント②被リンクの数よりも、ドメイン数が重要
以下でそれぞれ解説していきます。
- ナチュラルリンクであること
ナチュラルリンクとは、外部のサイトから自然に拡散され、違和感のない形で貼られたリンクのこと。
ユーザーにとって有益なコンテンツは自然に拡散されやすくなります。このように増えた被リンク(ナチュラルリンク)は、Googleからも高く評価され、検索順位にも大きく影響します。
反対に、自然でない被リンクは「人工リンク」とも言い、Googleからペナルティを受ける場合もあるのです。人工リンクとは、自作自演で増やしたものであったり、全く関連性のないサイトからの被リンクであったりするもの。
つまり、「とても良い記事だから他の人にも知って欲しい」といって拡散されている形が、一番理想的な被リンク(ナチュラルリンク)獲得方法なのです。
- 被リンクのドメイン数が重要
ならば、「被リンク(ナチュラルリンク)の数をとにかく増やせばよい」と思った方もいるでしょう。もちろん間違いではありませんが、ここで注意しておきたいのは、「数」よりも「ドメイン数」です。
たとえば、同じWebサイトから100本リンクされた場合、被リンク数は「100」、ドメイン数は「1」。
一方で、違う100のサイトからそれぞれ1本ずつリンクされた場合、被リンク数は「100」と同じですが、ドメイン数は「100」になります。
どちらのパターンのほうが、Googleからの評価が高いでしょうか?
なんとなくお分かりかもしれませんが、後者のほうが高く評価されます。
つまり、ただ「被リンク」を集めるのではなく、より多くのWebサイトからの「被リンク」を集めることが重要だということです。
【施策一覧】被リンクを獲得する方法
それでは、実際に被リンクを獲得する具体的な方法を紹介していきます。
方法は、大きく分けて3つあります。
・営業
・記事制作
・SNS活用
それぞれ具体的な施策を一覧表にしたので、参考にしてみてください。
- 営業による被リンクの獲得方法
「被リンク獲得のために営業なんてするの⁉」と少し意外に思った方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカでは一般的におこなわれている施策です。
もちろん、リンクを売買するのは規則違反になるので、あくまでも営業をしてリンクを貼ってもらいます。
営業による被リンク獲得方法には、以下2つの施策があります。
直接営業 | 自社Webサイトと関連性の高いWebサイトや企業に、「被リンクをはってください」と直接営業する方法。 |
リプレイスを狙う営業 | 外部Webサイトのリンク切れページを見つけて、それを指摘するかわりに自社Webサイトのリンクを貼ってもらうよう依頼する方法。 |
- コンテンツ制作による被リンク獲得方法
一見すると、「コンテンツSEOなのでは?」と思うかもしれません。明確な違いは、被リンク獲得を狙ってコンテンツ制作をする点です。
ユーザーや他社に「シェアしたい!」「うちでも紹介したい!」と思わせることができたら、被リンク獲得に繋がります。
「ユーザーや関連性の高いメディアから評価されるようなコンテンツとは何か?」を逆算しておこなっていきましょう。
ここで重要なのは、一次情報であること。情報を集めたまとめサイトや調べたらいくらでも出てくるようなコンテンツは、引用する必要性を感じません。
「そこでしか得られない情報」「オリジナル性があるコンテンツ」「信頼性の高い情報」など、とってかわるものがないコンテンツは、必然的に引用されやすくなります。
具体的には以下5つの施策があります。
取材記事を作成する | インタビューや取材に基づく一次情報を盛り込んだ記事を作成することで、引用・シェアされやすくなる。 |
自社クライアントの事例紹介・インタビュー記事を作成する | クライアントのWebサイトでの相互リンクが狙える。 |
調査データをまとめた記事コンテンツを作成する | 独自の調査、競合にとってニーズの高い調査を実施しデータをまとめることで、長期的に引用されやすくなる。 |
著名メディアにコンタクトをとって寄稿記事を作成する | 自社サイトと関連性がある著名なメディアに記事を寄稿しリンクを掲載してもらうことで、良質な被リンク獲得が狙える。 |
トレンド記事を作成する | 話題性の高いテーマや速報ニュースを記事にすることで爆発的に被リンク獲得を狙える。 |
プレスリリースを作成する | 関心度の高い自社ニュースをプレスリリースに出すことで、被リンク獲得の他、認知の拡大が狙える。 |
表や図などのビジュアルコンテンツを作成する | 情報を簡潔にまとめた表やグラフなどは多くの人から必要とされるので、引用されやすくなる。 |
良質なダウンロード資料を作成する | ユーザーにとって役に立ち重宝されそうな資料を作って無料で配布することで、ブックマークされ被リンク獲得につながる。 |
- SNSを活用した被リンク獲得方法
SNSを活用することで、自社コンテンツの認知・拡大を促し、被リンク獲得につなげる方法です。SNS拡散はサイテーションの一部ですが、被リンク獲得のためにも効果的。
なぜなら、SNSで拡散されることで、サイト運用者やライターの目にとまりやすくなり、引用される可能性も高くなるから。
従来より、Twitter、FacebookはWebサイトの拡散に有効な手段でした。関連性の高いアカウントや、著名な人にシェアされることで多くの人に届けることができます。
最近では、Instagramのストーリーでもリンクを自由に貼れるようになったので、より可能性も広がりました。
また、SNSでシェアされやすいようなコンテンツ構造にすることも重要です。
具体的な施策には以下のようなものがあります。
自社SNSで発信 | SNSでは魅力的なコンテンツであれば、すぐに拡散される。露出を増やすことで被リンク獲得にも効果的。 |
SNS共有ボタンの設置 | サイト内の適切な位置にSNSボタンを設置することで、ユーザーにシェアしてもらいやすくする。 |
OGP設定をおこなう | SNS上でコンテンツがシェアされた際に表示されるタイトルやサムネイルなどを整えることで、より拡散力を強めることができる。 |
【重要】外部施策において注意すべきこと
SEO外部対策において絶対に注意すべきことについてお伝えします。
これまで、「外部対策=被リンク獲得」とお伝えしてきましたが、被リンクの中にはGoogleからペナルティを科されるものや、無効なものもあります。
- ペナルティ対象となる被リンク
###ペナルティ対象となる被リンク
Googleからペナルティ対象になる被リンクには以下のようなものがあります。
・過剰な相互リンク:関連性の低い相互リンクを大量に貼ること
・コピーコンテンツ:画像を差し替えただけのもの
・リンク集:リンクをただ羅列しただけのコンテンツ
・キーワードだけを詰め込んだコンテンツ:不自然なほどにキーワードが埋め込まれたもの
・自動生成されたコンテンツ:自動生成された意味をもたないコンテンツ
・隠しテキストや隠しリンクを含むコンテンツ:意図的にユーザーに見えないようにリンクを貼ったコンテンツ
このように、ナチュラルリンクではなく、被リンク獲得のために意図的につくられたものは基本的にペナルティの対象となります。
これらを売買することで利益を得ようとする悪徳業者も存在するので、気をつけておきましょう。
- 無効な被リンクがある
有効な被リンクと無効な被リンクがあることを知っておきましょう。無効な被リンクはクローラー(記事内を巡回するロボット)をブロックしてしまい、正しく検知されません。
リンクをクリックしたら、「404 File not Found」と表示され目的のページが開けなかった経験はありませんか?これこそが、無効なリンクです。
直接SEOに影響するわけではありませんが、ユーザーにとっては不便ですし、結果的にサイトにマイナス評価を与えるので、定期的にチェックするようにしておきましょう。
- 低品質やリンクは削除しよう
被リンクによるマイナス評価を避けるために、ペナルティ対象となるリンク、無効なリンク、低品質なリンクは削除しておきましょう。
自社Webサイトが受けている被リンクを定期的にチェックし、見つかった場合はリンク元に削除を依頼するか、リンクの否認をすることが可能です。
被リンクをチェックするには、「Google Search Console」を使うとよいでしょう。
まとめ
SEO外部対策においては、被リンク対策が重要でした。
この記事のポイントをまとめると、
・外部対策とはWebサイトの外部からの評価を高めること
・外部対策をすることで、競合と差別化をはかることができる
・被リンクは「質」と「ドメイン数」が重要
・被リンク獲得方法には、「営業」「コンテンツ制作」「SNS拡散」の3つがある
・ペナルティとなる被リンクは削除する
でした。
繰り返しお伝えしますが、SEO対策において1番重要なのは、「ユーザーにとって役に立つ質の高いコンテンツ制作」です。
後回しにされがちな外部対策ですが、着実に施策をおこなうことで、競合との差別化に繋がります。自社Webサイトにとって有効な施策を選択し、内部対策、コンテンツSEOと並行しておこなっていきましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。