リスティング広告運用

リスティング広告のアカウント構成について。利益を増やすために重要な考え方

リスティング広告の運用において、成果に大きく影響を与える要素の1つがアカウント構成です。

アカウント構成を見直し、適切に設計することで大きく成果を改善できるケースも珍しくありません。

アカウント構成については、GoogleがHagakure(ハガクレ)と呼ばれる推奨構成について周知していますが、売上と利益の増加や、運用オペレーションの観点を含めると、プラスアルファの工夫が必要になります。

今回は、Hagakureなどのアカウント構成に関するベースとなる要素を抑えつつ、効率的にリスティング広告で売上と利益を増やすことが出来る運用ノウハウについて解説します。

リスティング広告の運用者だけでなく、運用を外注している広告主の方にとっても参考になる内容となっているため、最後までぜひご覧ください。

リスティング広告のアカウント構成とは

アカウント構成は、次の5つの要素で構成されています。

  • アカウント
  • キャンペーン
  • 広告グループ
  • 広告(と広告表示オプション)
  • キーワード

上から順に大きな階層となっており、リスティング広告ではキャンペーンの階層から配信実績に影響する様々な設定を行うことが可能です。

アカウント設計とは、ビジネスや広告配信の目的に合わせてこれらの要素を使って組み立てを行い、各階層ごとに設定を行うことです。

  • アカウント構成の役割

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使っているユーザーが、キーワードを検索したときに広告を配信することができる広告メニューです。

リスティング広告では、ユーザーが検索したキーワードである『検索ニーズ』に対応している広告やランディングページを配信することによって、コンバージョンを獲得できる可能性が高くなり、費用対効果も高くなります。

逆に、検索ニーズにマッチしていない広告やランディングページを配信してしまうと、コンバージョンにつながらず、費用対効果が悪化する可能性が高くなります。

アカウント構成を適切に設計することが出来ていれば、検索ニーズに対して、適切な広告やランディングページを配信することが可能です。

多種多様な検索ニーズに対して、適切な広告やランディングページを配信できるようにコントロールすることが、アカウント構成の重要な役割となります。

リスティング広告のアカウント構成を作成するポイント

成果を出すことが出来るアカウント構成を作成するポイントは複数あります。

ここでは、媒体が推奨しているHagakureに加えて、広告主のビジネス拡大と、運用効率を改善するための工夫も合わせて解説します。

  • 広告媒体が推奨するHagakure(ハガクレ)

Hagakure(ハガクレ)とは、Googleがコーポレートサイトで掲げている思想を「リスティング広告」に当てはめた考え方です。
https://about.google/?hl=ja

Hagakureの考え方において、ユーザーが求めている情報(=ユーザーの検索キーワード)と関連性のある広告とランディングページを配信出来ているかどうかが重要となります。

例えば、【スニーカー】と検索したユーザーに対しては、【スニーカー】について関係があると知らせるための広告と、【スニーカー】について販売(または紹介)しているサイトをランディングページに設定する必要があります。

このように検索キーワードと配信する広告、そしてランディングページをマッチさせることが出来るアカウント構成を設計することが重要となります。

Hagakureに沿った構成にすることで、入札価格が低くても広告が配信されやすくなる等の広告主にとってメリットが発生するようなアルゴリズムを媒体も組んでいるため、リスティング広告の成果を改善できる可能性も高くなります。

  • 利益ベースで検索ニーズをカテゴリ分けする

リスティング広告では、コンバージョン数とコンバージョン単価の2つの指標をKPIとして運用しているケースが非常に多いです。

ただしコンバージョンの中には、利益率の高いコンバージョンもあれば、逆に利益率の低いコンバージョンもあります。

業界やビジネスモデルによって、コンバージョンごとに価値が異なる要素は様々ですが、コンバージョンの価値が変化する要素を広告運用者も理解しておく必要があります。

コンバージョンの価値が異なる要素を理解することで、利益を増やすためのアカウント構成を考えることが出来ます。

コンバージョンの価値が異なる要素は、次の2つのデータに注目することで探すことが出来ます。

  • 属性データ
  • 行動データ

属性データでは、ユーザーの住んでいる地域、年齢や性別などの変化する可能性が低いデータに注目します。

一方で行動データでは、コンバージョンするまでに閲覧しているページなどの行動ベースのデータに注目します。

ユーザーごとの属性や、行動によってコンバージョンの価値に差が出ているのかを分析することで、利益を多く獲得できるコンバージョンを具体的にイメージすることが可能です。

  • コンバージョン率(CVR)の高い属性の切り出し

リスティング広告では、購入やサービス申込みのニーズが具体的な検索キーワードほど、コンバージョン率が高い傾向にあります。

費用対効果を維持しつつ売上拡大していくためには、コンバージョン率が高いキーワードから順に十分なアプローチをすることが大切です。

具体的な方法としては、コンバージョン率が高いキーワードをある程度の配信ボリュームを担保できる粒度で、広告グループとして切り出しておくことです。

広告グループとして切り出す理由は、自動入札機能で調整できる最小単位が広告グループとなっているためです。

コンバージョン率が高いキーワードと、低いキーワードが同じ広告グループにまとめられている場合、コンバージョン率が高いキーワードのみを入札強化することが難しくなります。

コンバージョン率が高いキーワードを、費用対効果が高く維持できる範囲で最大限配信できるように、該当のキーワードは別の広告グループに分けて管理しておくことをおすすめします。

リスティング広告のアカウント構成の作成手順

アカウント構成は、次の手順で作成(再構築)を行います。

  1. 広告主の売上構成のポートフォリオを確認。
  2. 広告グループを分けるカテゴリを決定。
  3. 配信ボリュームが少なすぎる広告グループがないか確認。
  4. 予算、分析効率の観点を含めキャンペーンにまとめる広告グループを決定。
  • 広告主の売上構成のポートフォリオを確認

アカウント構成を作成する上で、まずはじめに確認するべきは広告主のビジネスの売上構成のポートフォリオです。

売上構成の分け方として、扱う商品が複数であれば商品やサービスのカテゴリ分けが一般的ですが、1つの商品やサービスを取り扱う場合でも、エリアや年齢などで売上を分解することが出来ます。

売上構成が大きいカテゴリや、利益率の高いカテゴリを理解することは広告主のビジネスを理解する上でも重要なステップになります。

  • 広告グループを分けるカテゴリを決定

広告主のビジネスの売上構成を理解したあとは『コンバージョンの期待売上(または利益)が異なる要素』の観点に加えて、検索ニーズごとに広告グループを作成します。

そして、広告グループごとに整理した検索ニーズに合わせて、検索ニーズとマッチしたキーワードを選定します。

登録するキーワードを選ぶ際に、利益率の高いカテゴリや全体売上に対して高い比率を占めているカテゴリを把握しておくと、キーワードを拡張させる優先順位も決めやすくなります。

利益率が高い要素から順にキーワードを拡張させることで、キーワード拡張による費用対効果が悪化するリスクを抑えることが出来ます。

配信ボリュームが少なすぎる広告グループがないか確認

広告グループごとに登録するキーワードが整理できたあとは、広告グループ単位で配信ボリュームが少なすぎるものが無いか確認しておきましょう。

キーワードごとの検索ボリュームは、Googleのキーワードプランナーなどのツールを使って調査します。

広告グループ単位で配信ボリュームが少なすぎる場合、広告が十分に配信出来ない可能性が高くなります。

配信ボリュームが少ない場合、動的検索広告(DSA)やアドカスタマイザーやキーワード挿入機能などを活用して該当の広告グループをまとめる事が出来ないか考えてみましょう。

  • 予算、分析効率の観点を含めキャンペーンにまとめる広告グループを決定

整理をした広告グループを、予算と分析の観点を含めてキャンペーン単位でまとめます。

広告予算を、エリアや商品ごとに別々で管理している場合、予算の分け方に合わせてキャンペーンを整理することをおすすめします。

オペレーションの観点からも、キャンペーン単位で予算の管理を行った方が、広告費の超過などのトラブルが起きるリスクを下げる事ができます。

また、頻繁に実績の進捗を確認する要素が事前にわかっていれば、キャンペーン単位で整理しておくことで分析作業を効率的に行うことが可能です。

例えば、商品ごとのカテゴリだけでなく、商品と商標キーワード(=指名キーワード)のかけ合わせキーワードの実績を頻繁に確認する必要がある場合は、商標キーワードのキャンペーンは別にして管理することで、管理画面上ですぐに実績の分析を行うことが出きます。

一方で、キャンペーンを商品カテゴリで分け、各キャンペーンの配下に商品と商標キーワードのかけ合わせキーワードの広告グループを作成してしまうと、管理画面上で分析するには少し手間がかかります。

日々の分析作業を効率化することも運用者にとっては重要なスキルとなるため、今後自分が行う分析作業をイメージし、キャンペーンとして何をまとめるかを意識しながらアカウント構成を作成しましょう。

リスティング広告のアカウント構成の注意点

リスティング広告を作成する際の注意ポイントを2つ紹介します。

ポテンシャルを正しく把握したり、分析作業の可能性を広げるためにもアカウント作成時点で対応しておくことをおすすめします。

  • 検索ニーズごとに広告グループは細かめに分けておく

過去の配信実績がない状態でアカウント構成を1から作成する場合は、検索ニーズごとに広告グループを細かく分けてアカウント構成を作成することをおすすめします。

アカウント構成を作成する段階の調査で「少し配信ボリュームが少ないかもしれない。」と思っても、実際に広告配信をしてみると十分な配信ボリュームを担保できるケースは珍しくありません。

また、広告グループを細かくするデメリットも確かにありますが、大雑把にまとめてしまうよりも、より検索ニーズにマッチした広告やランディングページを配信できるというメリットもあります。

広告配信直後に、クリック率やコンバージョン率が下がってしまうリスクを可能な限り回避するためにも、最初は細かく広告グループを分けておくことをおすすめします。

まずは配信を行い、実際に配信ボリュームが少ないと把握できたあとに、キーワードを拡張したり、他の広告グループと統合することをおすすめします。

  • パラメーターはキーワード単位で設定する

GoogleAnalyticsなどのパラメーターを使って実績を分析する事が多いですが、パラメーターは細かい粒度で設定していた方が分析を行う際に便利です。

設定の手間が少しかかりますが、キーワード単位でユニークのパラメーターを設定しておくことをおすすめします。

「実際のコンバージョンがどのような検索キーワードによって発生したのか知りたい。」などの要望は、広告主の方から頻繁に質問されるため、少しでも正確な回答をするための準備としても有効です。

まとめ

リスティング広告のアカウント構成について、コンバージョン数だけでなく広告主の売上や利益を増やすために重要となる考え方について解説しました。

コンバージョンが増やせても、広告主の売上や利益が増えていなければ広告の成果を評価することが出来ません。

逆に、売上や利益を増やすことを意識して運用する事ができれば、コンバージョンが増えたときに売上や利益を増やすことができ、広告主からの信頼を獲得しやすくなります。

ビジネスや売上構成を把握することで、広告主の戦略にマッチさせた運用を行うことも出来るため、ぜひ今回解説した内容を参考にチャレンジしてみてください。

【徹底解説】リスティング広告の運用で抑えておきたいポイントまとめ

リスティング広告を運用をする場合、成果改善につながる重要なポイントや、改善するべき優先順位を理解しておく必要があります。

ポイントを抑えておくことで、リスティング広告の成果を効率よく改善することが出来、改善ポテンシャルが残っているかも判断しやすくなります。

今回はリスティング広告の運用を担当している方へ、『効率よく成果を改善するための考え方』を解説します。

リスティング広告が配信される仕組み

リスティング広告の成果改善を行うためには、リスティング広告を見ているユーザーや、広告配信が行われる仕組みを知っておくことが大切です。

  • リスティング広告を見ているユーザーの特徴

リスティング広告では『ユーザーの検索キーワード』を予測してターゲティングを行い、『検索直後のユーザー』へ広告を配信します。

検索キーワードに表れているユーザーが知りたい情報(=ニーズ)に対して、今まさに知りたいと思っているタイミングで広告を配信出来る点が、リスティング広告の特徴です。

この特徴を考えると、ユーザーが検索して知りたいと思っていることに対して『適切な訴求(=情報提供)』を行うことが非常に重要です。

ユーザーは調べている事とは関係のない広告を目にしても、「広告の情報よりも、今調べていることを先に知りたい。」と考えると予測でき、広告はクリックされない可能性が高いです。

まずは、検索キーワードごとにユーザーが知りたい情報をイメージしてみましょう

検索キーワードは多種多様なため、その中から商品やサービスに対してニーズを持っていそうなキーワードを選定し、ニーズにマッチした広告(=情報)を提供することが大切です。

  • リスティング広告が配信される仕組み

多くの検索キーワードの場合、リスティング広告の掲載面には複数の企業が、広告配信を行っています。

実際には、広告掲載されているよりも更に多くの企業の広告アカウントが、広告配信を希望しています。

リスティング広告では、広告配信を希望している企業の広告アカウントの中から、オークション制によって『広告配信の権利』を獲得した企業の広告アカウントのみ、広告を配信する事ができます。

さらに、広告を掲載する順番もオークション制によって順位付けされています。

『オークション制』という仕組みによって、広告掲載出来るかどうかと、掲載できる順位が決まります。

このオークションでは『広告ランク』という指標が使われ、広告ランクが高い企業の広告は優先して配信が行われます。

リスティング広告を配信するためには高い広告ランクを獲得し、同じ検索キーワードへ広告配信を希望している他の企業に、オークションで勝つ必要があります。

よって、リスティング広告の成果改善を行う際も、広告ランクを高めるための施策などを行うことが重要となります。

リスティング広告の運用ポイント

リスティング広告の運用について、重要なポイントを解説します。

リスティング広告の運用では非常に多くの指標を活用し、分析を行って日々成果改善を行いますが、ここでは運用ポイントの中でも特に重要なポイントを2つに絞って解説します。

  • 重要な2つのポイント

リスティング広告の運用の中でも、特に重要なポイントは次の2つです。

  1. キーワード選定
  2. アカウント構成

上記2つについて問題がある場合、自動入札機能の活用や広告文の検証などの他の施策の効果が出にくくなる可能性が高い状態となっています。

よって、問題がないか注意深く確認することをおすすめします。

  • 重要ポイント①:キーワード選定

リスティング広告を配信する上で、重要な要素の1つが『ターゲティング』です。

売上などを増やすときの前提となる考え方ですが、『商品やサービスを紹介したとしても購入(または申込み)をしないユーザー』へ広告を配信しても効率よく売上を獲得することは出来ません。

リスティング広告では、商品やサービスに興味を持っている可能性のあるユーザーが検索するキーワードを想定し、そのキーワードに対して広告を配信することが重要です。

このキーワード選定が、リスティング広告におけるターゲティングとなります。

つまりキーワード選定を間違ってしまうということは、ターゲティングを間違うことになり、商品やサービスを購入(または申込み)する可能性が低いユーザーに広告を配信することになります。

キーワード選定の際には、商品やサービスに興味を持っているかどうかだけでなく、ニーズの強さを考えることも大切です。

検索されるキーワードの中には「ちょっと調べて見ようかな。」といったような潜在的なニーズを持ったキーワードもあれば、「購入したい。」と考えている顕在的なニーズを持ったキーワードまで様々です。

一般的に、顕在的なニーズを持っているユーザーが検索するキーワードほどコンバージョン率が高くなるため、顕在層が検索するキーワードから順番に広告配信対象のキーワードとして選択することが多いです。

顕在層が検索するキーワードは売上に繋がりやすいキーワードが多く、(特に予算が少額の期間は)注力して広告配信することで効率よく売上を増やすことが出来ます。

リスティング広告で効率よく売上を拡大するためには、費用対効果が高い検索キーワードへ優先的に予算を投下し、売上が拡大してきたタイミングで徐々に潜在層が検索するキーワードを広告配信対象として選択することをおすすめします。

  • キーワード選定の具体的な方法

キーワード選定の際は、『ユーザーの購入(または申込み)までの検索キーワードの遷移』をイメージする事をおすすめします。

コンバージョンが発生するキーワードは【〇〇 購入】というような具体的なニーズを持ったキーワードの場合がほとんどですが、このように検索するユーザーもコンバージョンするまでに何度か検索を行うことで情報収集しているケースがほとんどです。

キーワード選定の際は、『ユーザーが購入に至るまでに行う検索キーワードと流れ』をイメージし、最後の方の検索キーワードから順に広告を配信するキーワードとして選択します。

最終的な購入というゴールから離れるほどコンバージョン獲得は難しくなりますが、商品やサービスを求めているか判断が難しいキーワードへも、いずれは広告配信を行う必要があります。

理由としては、具体的なニーズの検索キーワードは検索ボリュームが少ない事が多く、該当のキーワードから獲得出来るコンバージョン数には限界があるためです。

抽象的なニーズの検索キーワードはコンバージョン率が低くなりやすく、コンバージョン単価も高い傾向がある一方で、検索ボリュームは多いためコンバージョン獲得のポテンシャルも大きくなっています。

検索ボリュームの多いキーワードへ広告配信を行って売上を拡大させるという意味でも、まずは検索行動の最後の方にある『購入や申込みに近いニーズが具体的なキーワード』から順に広告配信を行うことをおすすめします。

  • 重要ポイント②:アカウント構成

リスティング広告では検索キーワードに合わせて、ユーザーの興味を引くことが出来る広告文を配信し、ユーザーが求めている情報を知ることが出来るランディングぺージへ誘導することが大切です。

このマッチングを行うための重要な要素が、アカウント構成です。

キーワード選定に問題がない場合でもアカウント構成に問題があれば、リスティング広告の成果が出せない事があります。

アカウント構成を適切に整備することで、検索キーワードと広告文、ランディングぺージをそれぞれマッチさせて広告配信することが出来ます。

推奨されているアカウント構成としては、Googleが推奨しているHagakure(ハガクレ)という考え方が有名です。

Hagakure(ハガクレ)では『検索キーワードにマッチした広告文やランディングぺージを配信する』というシンプルな考え方でアカウント構成を作成することを推奨しています。

Googleが推奨しているHgakureに沿ったアカウント構成を作成することで、費用対効果が高くなる様々なメリットを受けることが出来ます。

先ほど解説した広告ランクの構成要素である『品質スコア』を高めるためにも、検索キーワードと広告、そしてランディングページのマッチングを高めることが非常に重要です。

品質スコアを高めることによって、広告ランクが高まり、低い入札単価でも広告の配信ボリュームを増やすことが出来るなど、リスティング広告の成果に直結する様々なメリットを受けることが出来ます。

リスティング広告の運用の始め方

これからリスティング広告を配信しようと思っている方、または開始してから配信期間が短い方へ、リスティング広告の配信開始初期に重要なポイントを解説します。

すでに配信開始して時間が経過している方も、「現在の運用で重要なポイントへの対応は十分に出来るているか?」という気持ちで是非内容を確認してみて下さい。

  • 商品やサービスに興味を持ってくれそうなユーザーをイメージする

キーワード選定とアカウント作成を行うためには、商品やサービスを購入してくれるユーザーをイメージする必要があります。

ユーザーをイメージすることで、商品やサービス名以外のキーワードもイメージする事ができ、ニーズを持っているユーザーが検索するキーワードの登録漏れも小さくすることが出来ます。

また、インターネット上には似たような商品がたくさんあるため、ユーザーは複数の商品を比較検討することが一般的です。

商品やサービスの魅力を適切に伝えることが出来なければ、リスティング広告を配信したとしても購入してくれる可能性が低くなり、広告の費用対効果も低くなります。

商品やサービスに興味を持ってもらうためにも、ユーザーの立場になって考える事が非常に重要です。

  • ユーザーに訴求する広告・ランディングページの情報を整理

ユーザーをイメージすることで、ユーザーが検索によって知りたいこと(=解決したいこと)を予測することが出来ます。

ユーザーの知りたいことに合わせて広告やランディングページの訴求内容を工夫することで、リスティング広告の費用対効果を高めるためのクリック率やコンバージョン率などの指標を改善することが出来ます。

考えた訴求内容が、ユーザーにとって(競合他社の訴求よりも)魅力的なものか確認するためにも、キーワードを検索して競合他社の訴求内容も合わせて整理しておくことをおすすめします。

  • レポーティング環境を構築

リスティング広告の運用にとって、広告配信の開始はゴールではありません。

リスティング広告では、仮説を立てて成果改善を行うための施策を継続的に行うことが大切です。

仮説を立てるためには分析作業が必要になり、データ集計やデータ整理を行う必要があります。

リスティング広告の成果を改善するためには、仮説の精度を高めつつ、より多くの施策を実施する必要があります。

しかし、よくある成果改善が出来ないパターンとして、分析作業に多くの時間を使ってしまうことがあります。

分析作業は大切ですが、分析作業ばかりを行い、成果改善の施策を行えないような状態では継続的に成果改善を実現することが難しくなります。

よって、レポーティング環境を適切に整備しておくことが大切です。

少ない時間で作成でき、データが整理出来ているレポーティング環境があれば、分析作業の多くの時間を節約することが出来ます。

最初から完璧なレポーティング環境を作成することは難しいですが、「今後、頻繁に確認しそうなデータは何か?」とイメージしておくことは重要です。

例えば、地域ごとの実績や商品カテゴリごとの実績を頻繁に確認する可能性が高ければ、それぞれのカットでデータを整理しておくことが大切です。

また、時間軸の観点でも月別、週別、日別と分ける事ができますが、可能であればデータの最小単位は『日別』にしておくことをおすすめします。

広告配信の開始や、入札強化などの施策は日別の実績でもインパクトを確認することが出来るので、このような施策を行ったときも日別のデータがあれば、別のレポートを作成しなくても実績を確認することができます。

まとめ

この記事では、リスティング広告に関する運用のポイントについて解説しました。

運用のポイントを抑えることで、リスティング広告から効率よく売上を獲得することが出来ます。

まずは運用の中でも特に重要なポイントを先に対応してから、広告文やランディングページなど時間がかかる施策にチャレンジすることをおすすめします。